和モダンな家が人気!注文住宅で和モダンが人気の理由
公開:2023.09.05 更新:2024.03.05和モダンな家の人気が高まっているのをご存じでしょうか。注文住宅では多様なデザインでの家づくりが可能ですが、中でも和モダンのスタイルが注目されています。
この記事では、様々な注文住宅のデザインを取り上げつつ、和モダンな家の人気の背景やその魅力を詳しく解説します。和モダンな家を検討している方のために、家づくりのポイントや注意点も併せて紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
和モダンとは?注文住宅のデザインのポイント
和モダンとは、日本の伝統的な和風デザインと、洋風やその他の現代的でスタイリッシュな要素が融合したスタイルを指します。和モダンな家も注文住宅のデザインの1つではありますが、注文住宅には他にも様々なデザインがあり、それぞれにポイントがあります。
ここでは注文住宅のデザインのポイントについて解説します。
注文住宅のデザインのポイント
シンプルモダン
・特徴
装飾やアクセントは最小限に、直線的なデザインとシンプルな構造が主体です。外観のカラーもシンプルで統一感があり、一貫性が強調されたデザインが特徴的です。
・ポイント
流行に左右されず、高い耐久性と普遍性を持ちます。住まい手のライフスタイルの変化に柔軟に対応できるので、家族構成の変動などにも適応が容易です。
ナチュラルモダン
・特徴
木材や石などの自然素材を前面に出したデザインが特徴で、無駄を省きつつ、質感や風合いを最大限に活かしています。
・ポイント
自然素材の優しい風合いにより、住む人の心を穏やかにする、癒しの空間を作り出します。使われる素材によって、家の中の湿度や温度が調節され、快適な居住空間を実現します。
和モダン
・特徴
伝統的な和の要素(障子、畳、木の柱など)とモダンなデザインが調和しており、日本の四季を感じられる空間作りが特徴です。
・ポイント
現代のライフスタイルに合わせた和の空間が実現できます。和モダンな家は自然災害にも強いとされており、耐震性や断熱性にも優れていることが多いです。
南欧(プロバンス)風
・特徴
明るく開放的な外観で、白や明るい色合いが中心です。タイルやレンガ、石材など、地中海地域の伝統的な素材が使用されます。
・ポイント
日常から非日常を感じられるような、リゾート感あふれる住空間を実現できます。自然光をたくさん取り込むデザインが多いため、室内が明るく、開放的な雰囲気を持ちます。
アメリカン
・特徴
アメリカの伝統的な家のデザインや装飾を取り入れるのが特徴です。ポーチやベランダ、ウッドデッキなどのアウトドアスペースが重視される傾向にあります。
・ポイント
オープンな空間と家族のコミュニケーションを大切にした設計が特徴です。ワイドなキッチンやリビング空間を持つことで、家族や友人との絆を深めることができます。
和モダンな家が人気?和モダンの家の魅力
様々な住宅スタイルについて解説していきましたが、ここからは近頃人気が高まっている和モダンの魅力について解説していきます。
和モダンの家には厳密な定義は存在しないものの、住宅の設計においては、和の要素を取り入れることが特徴となっています。和モダンの家の魅力について詳しく解説し、その人気の背景を探ってみましょう。
和モダンな家の魅力
伝統の美しさを保ちながらも、現代の生活スタイルに合わせた快適さや利便性を追求した和モダンな家の魅力について、紹介します。
「和」の魅力
日本特有の畳や掘りごたつ、温かみのある木の質感、そして黒や朱色、エンジなどの伝統的な色彩は、日本人の心を落ち着かせます。これらの和の要素は、幅広い世代に親しみを感じさせます。伝統的な和のデザインは流行の影響を受けにくく、時が経ってもその魅力を保ち続ける住まいとして愛されます。
畳スペース
畳は、その適度な柔らかさと井草の香りで心を癒やしてくれます。子供が小さい時期には、おむつ替えやお昼寝の場として便利です。、大きくなった後も家族団らんの場や寝室として利用するなど、ライフスタイルや生活の段階に応じて多様な用途で活用できます。
機能性にも優れている
和モダンの家は、「モダン」の要素を取り入れることで、現代的なデザインや機能性も兼ね備えています。最新の設備や省エネ技術など、性能面での配慮がされた家を実現することも可能です。
日本の気候に適した家
和モダンの家に用いられる無垢材などの自然素材は調湿作用があり、夏の蒸し暑さや冬の乾燥から家を守ってくれます。これにより、日本特有の気候条件に合わせた住まいとして、居住者に快適な環境を提供します。
注文住宅で和モダンな家にしたい – 注意点とポイント
和モダンな家の魅力について解説していきました。では、具体的に和モダンな家にするためにはどのようなポイントを押さえたら良いでしょうか。
ここからは、和モダンな家にするためのポイントと注意点について解説していきます。
和モダンな家にするためのポイント
まずは和モダンな家にするための外観に関するポイントから解説していきます。
木の素材や落ち着いたカラーを選ぶ
日本の家は、古くから主に木造でありました。外部に木を使用することで、和の風合いを持つ外観に仕上げることができます。例えば、玄関周辺や外壁の部分、窓枠や柱、ルーバーなどの木部を強調することで、木の質感がアクセントとなります。
全体を木で覆うのはメンテナンスの観点から難しいかもしれませんが、部分的に使用することは問題ありません。カラーに関しては、伝統色の中でも落ち着いた色合いを選ぶことで、和のテイストを強調できます。芥子色、藍色、亜麻色など、自然から取り入れた色彩がおすすめです。
屋根
屋根の形状は、外観の印象を大きく左右します。切妻屋根、寄棟屋根、片流れ屋根など、和モダンな家に合った屋根を選ぶことが重要です。
瓦は、昔から日本の家屋に用いられてきた材料です。焼き物の瓦は、質感や形状が日本家屋との相性が良く、伝統的な外観を持たせることができます。
近年、金属系の屋根材が増えてきましたが、瓦の耐用年数やメンテナンスの手間の少なさ、断熱性や防音性の高さなどの点で、瓦は依然として人気があります。
和風の建具を取り入れる
・和風の建具を取り入れる 建具のデザインは、外観の印象を形成する要素の一つです。特に、玄関扉は家の顔となる部分です。木製の玄関扉や縦格子の扉を選ぶことで、和の雰囲気を醸し出すことができます。
窓もまた、そのデザインや材料選びで外観のイメージが変わります。木製の窓枠や障子を選択することで、和モダンな雰囲気をさらに強調することができます。
次に内装についてのポイントを解説します。
家具の色にこだわる
畳や床の無垢材、壁の珪藻土などの優しさを引き立てるために、格子戸や襖、障子、家具はダークでシックな色調でまとめると、新鮮でメリハリのある雰囲気が生まれます。
アクセントとして家具や建具に工夫を凝らすことで、スタイリッシュな空間を作ることができます。
また大きな家具は、部屋全体の雰囲気を左右するので、ベースカラーを選んでバランスを取ることが大切です。
玄関は自然素材を多用
外観が和モダンであれば、玄関も和モダンのテイストで統一すると、全体の統一感が出ます。玄関は、家への期待感を高める重要な場所です。木材はもちろん、珪藻土、和紙、天然石などの自然素材は和の雰囲気とモダンなテイストとのバランスを取るのに最適です。
床には無垢材、壁には珪藻土や漆喰、建具には和紙や障子、土間には天然石を取り入れることで、趣深い和の空間が実現します。
障子で柔らかい光を調節
障子は、外からの強い光を柔らかく調節する効果があり、和の雰囲気を楽しむのに欠かせません。和紙の温かみや間接照明の光が、モダンな空間にも落ち着きをもたらします。
また近年では従来の和障子だけでなく、メンテナンスが容易なモダンタイプの障子も増えており、選択の幅が広がっています。
畳の部屋は多目的に
畳の部屋はリラックス空間として、また趣味の部屋としても活用できます。畳は、イグサの香りや肌触りが魅力で、リラックス効果が期待できます。
近年では、和紙や木質素材、樹脂素材を使用した新しいタイプの畳が登場しており、様々なニーズに対応することができます。
和モダンな家の注意点とは?
和モダンの家は無垢材や土壁など自然素材を使用する事も多いため、メンテナンスに考慮する必要があります。その他にも注意点がありますので、以下で詳細に解説します。
メンテナンス
土壁を使用している場合自然素材のため、時間とともにひび割れや乾燥が進行することがあります。これが進行すると、見た目の美しさはもちろん、家の安全性にも影響を及ぼす恐れがあります。そのため、定期的な塗り直しや補修が必要です。
また畳や障子は、管理を怠るとカビやダニの原因となることがあります。特に湿度の高い時期は、定期的な手入れや清掃が必要です。近年では耐久性のある素材が増えているため、使い勝手や機能性を重視した選択もおすすめです。
防音やプライバシーの対策
伝統的な和の部屋は、障子やふすまで区切られていることが多いですが、これらの素材は明かりや音が漏れやすい性質があります。特にプライベートな空間や、音の気になる場所では、防音壁や防音ドアの導入を検討しましょう。
職人の選択
和モダンデザインの住宅では、外壁の漆喰や内壁の珪藻土など、職人の技術が直接反映される部分が多いです。そのため、実績や経験豊富な職人や住宅会社を選ぶことが大切です。
予算の調整
天然の木材や無垢材など、和モダンデザインに欠かせない建材は、一般的な建材に比べて高価になることがしばしばです。そのため、全体の予算内でバランスを考慮しつつ計画を立てることが重要です。部分的に和の素材を効果的に使用することで、その魅力を最大限に活かすことが可能です。
例えば「我が家の見せ場」として無垢材の見せ梁や漆喰壁を採用することで、空間にアクセントを加えつつ、コストを抑えることなども検討しましょう。
様々な住宅スタイルの中から、和モダンな家の特徴や魅力を解説してきました。住宅技術の進化と共にデザインの多様性も増してきた現代において、和モダンな家への関心は高まりつつあります。
和モダンの家が持つ魅力として、古来からの「和」の要素と現代のデザインや機能性を併せ持った「モダン」な部分、さらに、日本の気候に適していることなどが、人気の要因として挙げられます。
今回の紹介通り、和モダンな家にも様々な注意点があります。住宅の計画や検討を進める際には、自然素材や和モダンデザインに精通した、信頼できる施工会社を選ぶことを心がけましょう。