愛知の注文住宅で木の家を選ぶメリットと建てる際の注意点
公開:2023.12.26 更新:2023.12.29木の家には耐震性、調湿性、コスト、間取りの自由度など、さまざまなメリットがあります。しかし、メンテナンスや湿気、カビ、シロアリへの対策も必要です。また、デザインや素材選びだけでなく、気密性や予算にも配慮する必要があります。
目次
耐震性も十分で間取りも豊富な木の家
木の家は、耐震性、調湿性、コスト、間取りの自由度の高さなどのメリットがあります。
◇耐震性がある
木材は鉄骨や鉄筋コンクリートに比べ、耐久性が高く強度に優れた素材です。引っ張りや圧縮、曲げなどのあらゆる方向に耐えられる柔軟性も兼ね備えています。
地震や台風など災害時には、あらゆる方向に建物は揺れを起こします。木の家は、災害時に揺られたときに柔軟に対応できる災害に強い家です。
愛知県では、南海トラフ地震で強い揺れが予測されているため、注文住宅を建てる際は将来への備えとして木の家を選ぶべきです。
◇調湿性能が高い
木の家は調湿性能が高い特徴があります。木材には、無数の空気孔が存在しており、湿気を吸い込んだり吐き出したりしています。木材は高温多湿の日本の気候に最も適した素材といえるでしょう。
梅雨のジメジメした時期や冬のカラカラした乾燥した室内を自然に調湿してくれるので、快適な環境を維持できます。調湿効果があることでカビの発生を抑え、住居を衛生的で快適な環境にしてくれます。
◇コストが安い
木造と鉄筋コンクリート・鉄骨の家において、同じ大きさの住宅の建設費を比較した場合、鉄筋コンクリートの方が1.5~2倍の建設費用がかかります。家を建てる時は、木造しか選択肢がないという方が多いでしょう。
近年では、木造と鉄筋コンクリートや鉄骨のメリットを取り入れた「混構造」を採用する家も増加しており、建てた後のランニングコストも安くなります。
木の家は、ほかの工法の住宅に比べて熱伝導率が低く、湿気の吸放出性が高いため、外の暑さ・寒さの影響を受けにくく、湿度が一定に保たれます。
木の家は、ほかの工法の家に比べると、弱めの冷暖房でもすごしやすいことにより光熱費の節約につながります。建設費もランニングコストも安く済むのは、木の家のメリットといえるでしょう。
◇希望の間取りにしやすい
木の家は、間取りの自由度が高く、希望の間取りにしやすいという特徴があります。木造住宅には、「在来軸組構法」と「枠組壁工法」があります。
一般的な在来軸組構法は、柱や梁などの軸組材で荷重を支える構法です。鉄筋コンクリート造のように、太い柱や梁が必要なく、間取りに影響を与えにくくなります。大きな空間がつくりやすいため、柱が居住空間を狭めたり、間取りを限定させたりすることがなく、理想的な家に住めるでしょう。
湿気に弱くメンテナンスが欠かせない木の家
木の家は、メンテナンスや湿気、カビ、シロアリへの対策が重要です。
◇メンテナンスが必須
自然素材の木材は、調湿効果のあるところがメリットですが、木が湿気を吸い込んだり吐き出したりするたびに伸縮と膨張を繰り返します。
木に負担がかかることで、ひび割れや隙間、隙間が発生するといった症状が出やすくなります。とくに無垢な床材などは、隙間ができたり、反りが出たりする注意が必要です。
木は常に呼吸をしているため、環境に変化に応じてメンテナンスが必要になります。メンテナンスの方法として、まず床のほこりを取り、乾いた雑巾もしくは固く水を絞った雑巾で床を拭くことがあります。また、1年に1度オイルや蜜蝋ワックスなどの「浸透性塗料」を塗り、木材を内側から保護する方法もあります。
◇湿気に弱い
木には調湿機能がありますが、含水率が25~150%になると腐朽菌が繁殖して、耐久性が一気に落ちます。湿気がこもればカビが生え、シックハウス症候群などの健康被害をもたらす可能性があります。
水分を吸収する特性が仇となり、劣化しやすい点が気の家の弱点といえます。近年では、弱点を解消するために、壁内に防湿材や通気層を設けている工法も普及し始めています。
◇カビやシロアリが発生しやすい
床下など湿度が高い場所では、木のメリットである調湿効果が発揮しきれず、カビが原因で取り換えが必要になることがあります。
温度と湿度が一定に保たれているという環境は、虫に取っても好ましい条件です。とくに気を食害するシロアリが住んでしまうと、家に大きなダメージを与えます。木の家に長く住むためには、湿気を貯めない工夫やシロアリ対策が必要です。
木の家を建てる際に気を付けるべき点
木の家を建てるときは、デザインや素材選びだけでなく、気密性や予算にも配慮する必要があります。
◇デザインを気にしすぎて気密性が低くなった
木材は断熱性が高い性質がありますが、適した素材を適した部材に使用しないことで、住宅の気密性が低くなってしまうことがあります。
気密性が低下すると、断熱性が高くても室内が肌寒く感じられたり、冷暖房の効率が著しく低下したりするなどのデメリットが生じます。間取りの設計や断熱性の導入方法など、細かなポイントについても施工会社と綿密に打ち合わせをすることが重要です。
◇予算オーバーになってしまった
木の家に使われる素材のなかには、入手が困難なものやシーズンによって流通量にばらつきが生まれるものがあります。選択する素材によっては、予想していた以上に予算がかかり、コストを大幅にオーバーしてしまうことがあります。
細かなこだわりを実現することばかりに目を向けるあまり、必要な設備を削らなければならないといったケースもあります。施工会社を選ぶときには、理想をそのまま受け入れてもらえるだけではなく、客観的な視点からアドバイスをもらえるかを大事にするといいでしょう。
木の家は、愛知で注文住宅を検討する際の魅力的な選択肢です。その耐震性、調湿性、コスト、間取りの自由度が特に注目されます。
まず、木の家は耐震性に優れており、南海トラフ地震のような災害にも強いとされています。愛知県の地震リスクを考慮するなら、木の家が安心です。
また、木の家は調湿性に優れ、湿度を調整して快適な室内環境を提供します。メンテナンスが必要ですが、その手入れによって長寿命を維持できます。
コスト面でも木の家は魅力的で、ランニングコストの節約につながります。間取りの自由度も高く、理想の住まいを実現しやすいですが、気密性や予算には十分に注意が必要です。
木の家を建てるなら、デザインだけでなく、気密性や予算にも配慮し、施工会社との綿密な打ち合わせが大切です。木の家は、愛知で快適な生活を送るための魅力的な選択肢と言えるでしょう。