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愛知で地震に強い注文住宅を建てる! 制震住宅の特徴やコストを紹介

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公開:2024.03.29 更新:2024.03.29

熊本地震や能登半島地震で耐震等級2基準の住宅が倒壊した事例から、耐震性だけでは地震による倒壊を完全に防げないことが示されています。特に、耐力壁の配置が重要で、不適切な場合は倒壊のリスクが高まります。新築住宅の耐震等級は1から3まであり、等級が高いほど耐震性能も上がりますが、本震で耐えても余震で倒壊するリスクが残ります。

より高度な安全性を確保する方法として有効なのが、制震構造や免震構造の併用です。制震は地震のエネルギーを吸収し揺れを軽減する技術、免震は地震の揺れを建物に伝えない技術を指します。これらは安全性を高めると共に、低コストでの実現が可能であり、デザイン性への影響も少ないため、注文住宅における地震対策として有効です。

注文住宅の地震対策事情

熊本地震や能登半島地震において、耐震等級2の基準を満たす住宅が倒壊しました。愛知県で注文住宅を建築する際にも地震に対する備えが必要です。

◇耐震性を高めれば倒壊しない?

注文住宅を建築する際、現行の建築基準法に則った耐震基準で建てられます。また、建築基準法を超える耐震基準で設計された注文住宅も存在します。しかしこれらの基準を満たした住宅が倒壊するケースが発生しており、耐震性能を高めただけでは地震による倒壊を完全に防げません。

耐震等級2の基準を満たす建物であっても、地震力が直接建物に伝わりやすい構造的であれば倒壊する危険性が高いといえます。特に、耐力壁の配置には注意が必要です。耐力壁の直下率が低く、1階と2階の耐力壁の位置が揃っていない場合、地震の揺れが効果的に耐力壁に伝わらず、倒壊につながる可能性があります。

◇耐震等級の目安

現在、新築住宅の耐震等級は、等級1から等級3にランクが分けられており、数字が大きいほど耐震性が高くなっています。

・耐震等級1
震度6~7の地震に1度であれば耐えられる耐震性です。しかし、倒壊こそしないものの大規模な修繕が必要となる可能性が高いと言えます。

・耐震等級2
震度6~7の地震にも問題なく耐えられます。地震が起きても、軽微な修繕が必要な程度の破損で済む可能性が高く。病院や学校など、地震の際の避難所となる建物は耐震等級2以上である必要があります。

・耐震等級3
震度6~7の地震が繰り返し起こったとしても耐えられるほどの耐震性です。耐震等級のなかで最高ランクであり、警察署や消防署などの災害時の拠点となる建物の多くは、耐震等級3を満たしています。

耐震構造はベストとは言えない?

日本のように地震が頻繁に発生する地域では、建物の耐震性は重要な指標です。しかし、耐震性を高めることで、必ず地震が防げるとは限りません。

◇耐震構造の落とし穴

耐震等級1以上の注文住宅であれば、震度6から7の地震に対しても倒壊しないとされています。しかし、震度6から7の本震で倒壊しなかったとしても、建物にダメージが蓄積され、余震で耐え切れずに倒壊する可能性があります。つまり、耐震構造だけを高めても、地震のダメージを完全に回避するのは困難なのです。

耐震構造は地震による直接的な倒壊を防ぐ上で重要な役割を果たしますが、建物に蓄積された地震によるダメージによる倒壊のリスクも考慮する必要があります。

◇耐震構造でも生じるリスク

耐震構造の家では、地震の揺れがそのまま建物にダイレクトに伝わります。建物が大きいほどその揺れも激しくなり、大地震の際には家具の転倒による住人の負傷や、火災などの二次被害が発生するリスクが高まります。

制震構造や免震構造の取り入れがおすすめ

耐震構造に加え、制震構造や免震構造を取り入れることで、地震に対してより高度な安全性が確保できます。

◇制震構造・免震構造を併用

制震構造は建物に取り付けられた装置が地震のエネルギーを吸収し、揺れを軽減させる構造を指します。一方、免震構造は、建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れそのものを建物に伝えないようにする技術です。

注文住宅の地震に対する安全性を高めるためには、耐震構造に加えてこれら2つの技術を併用する必要があります。

◇制震とは

制震構造は、建物にダンパーなどの制振装置を設置して地震の揺れを吸収・減衰させる技術です。制震装置により、地震エネルギーを効率的に分散させることで、建物の揺れを抑え、住宅内部の家具の転倒や壁の損傷が防止できます。

制震構造は、特に高層ビルやタワーマンションなどの高さがあり、地震の際に大きく揺れる建物に対して、大きな効果を発揮します。制震構造を取り入れることによって、地震の揺れに対する安全性が大きく向上するのです。

◇免震とは

免震構造は、建物と地盤の間に特殊な免震層を設けることで、地震の揺れが直接建物に伝わらないようにする技術です。免震層の働きにより、建物自体はゆっくりと大きく揺れます。揺れが穏やかなので、建物内の家具が転倒するリスクが大きく減少します。

また、免震構造によって建物の損傷が最小限に抑えられるため、地震後、迅速に建物を復旧させることが可能です。

制震住宅を建ててリスクやコストを削減

注文住宅の安全性を高めるためには、耐震・制震・免震という3つのアプローチがあります。中でも、制震構造は地震や台風による揺れを効果的に軽減し、低コストで実現可能な方法として注目されています。

◇地震や台風による揺れを軽減

制震構造の最大のメリットは、地震による揺れを軽減し、家具の転倒や壁の損傷、物の落下などのリスクを減らすことができる点です。地震の揺れだけでなく台風による強風が引き起こす建物の揺れも軽減できます。特に、愛知県などの太平洋に面した地域で頻繁に発生する大型台風への対策として有効です。

◇外観や内装への影響が少ない

制震構造は、住宅の外観や内装デザインにほとんど影響を与えません。ダンパーなどの制震装置を建物の構造内に組み込むため、外観や内装に大きな変化を加えることなく制震性能を向上させられます。住宅のデザインにこだわりたい人でも、安全性を損なうことなくデザイン性の追求が可能です。

◇低コストで実現可能

制震構造は、免震構造に比べて導入コストが低く、メンテナンスも比較的容易です。耐震補強工事の費用目安は約150万円、免震装置の導入においては200万円以上と言われています。制震構造であれば、1棟あたり約50万円程度の追加費用で取り入れることが可能です。


日本では熊本地震や能登半島地震のように大規模な自然災害が頻繁に発生し、耐震等級2の基準を満たす住宅でさえ倒壊する事例が報告されています。耐震等級2の基準を満たす建物でも、地震力が直接建物に伝わりやすい構造の場合、倒壊の危険性が高まるからです。

現在、新築住宅の耐震等級は1から3まであり、等級が上がるほど耐震性は高まりますが、耐震等級だけを頼りにするのは危険です。地震の本震で損傷を受けずとも、余震で倒壊するリスクや、建物に蓄積されるダメージへの対処が必要です。

倒壊を防ぐ対策として、制震構造や免震構造の併用する方法があります。制震構造は建物に取り付けられた装置が地震のエネルギーを吸収・減衰させ、免震構造は地震の揺れを建物に伝えずに済ませる技術です。これらの技術を採用することで、地震時の建物の安全性を大幅に向上させることが可能になります。特に、制震構造は外観や内装デザインに影響を与えることなく、低コストでの実現が可能です。

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