築100年以上の古民家をリノベーション!心地よい住まいに
公開:2024.08.19 更新:2024.08.16古民家リノベーションが注目されています。愛知県の築100年以上の家では、古い構造を修復し、現代の快適性を追加しました。耐震性と断熱性が強化され、リビングダイニングは広く明るい空間に改装。古い梁の魅力を活かしながら現代的な設備が導入されています。
また、高齢のお母様が移動しやすいように明るい廊下も設計され、家族全員が快適に過ごせる住まいが完成しました。家族のコミュニケーションと快適性を両立させた空間作りが実現しています。
目次
代々引き継いできた家を安心して暮らせる住まいに
画像出典:臼井建築
近年、古民家リノベーションの注目が高まっています。少子高齢化と空き家率の上昇により、放置されたり取り壊されたりする日本家屋も増えていますが、築100年を超える日本家屋は、長期間耐えてきた実績があり、リノベーションすれば長く住むことも可能です。
◇家を引き継ぐことになった
築100年を超える、「石場建て」という伝統構法で建てられた愛知県の注文住宅のリノベーション事例です。家の裏にある蔵は明治時代に登記されており、7代目のお父様をはじめ先祖が代々この土地と建物を守り続けていました。
施主様は違う場所に家を建てていましたが、「先祖より代々受け継がれたこの土地を守りたい」と思い、この家を引き継ぐ決断をしたそうです。
◇安心して住みためのリノベーション
昔ながらの建築スタイルで建てられているため、当然床や壁には経年劣化が見られました。そのため、家の変更不可能な構造部分の詳細な調査や、躯体の耐久性、耐震性、そして建物の断熱性など、居住に必要な要素を臼井建築にしっかりと調査してもらいました。
水回りや電気設備も古く、安全に住むためには見た目だけでなく、住宅設備や床・天井を含めたリノベーションが必要だとわかります。
こうして、劣化した部分を補強し、構造を修正し、断熱材を再施工するなど、住み心地を向上させるためのリノベーション工事を時間をかけていたので、完成まで約1年かかったそうです。
家族全員が暮らしやすい空間が理想
今回のリノベーションで、施主様の要望は、「家族全員がリラックスできる広々としたリビングダイニング」と、「お母様が住む離れに続く明るい廊下の設計」です。その他の部分は臼井建築にすべて一任しました。
◇広いリビングとダイニングにしたい
リビングダイニングは、リノベーション前は3部屋に分かれていましたが、壁を取り除き、床から天井まで全て新しく作り変えました。工事中に天井を取り除いた際には、昔の梁が見事に現れ、昔の建築技術を間近で見ることができたそうです。
昔ながらの日本家屋の特徴を活かして、古民家カフェのような古材を使ったデザインの提案がありましたが、空間が広くなると断熱や設備の費用、さらには電気代も高くなるため、現代風にスッキリとした仕上がりにしています。広くなったリビングには、床暖房を設置したので、寒さ対策も万全です。
◇離れへつながる明るい廊下
高齢のお母様が移動しやすいように、「離れへとつながる明るい廊下」も希望されています。
廊下を明るくするために、まずは古い壁紙を剥がし、明るい色の新しい壁紙を貼り替えて、さらに、廊下の明るさを向上させるために新しい照明を設置しました。
家族1人1人の生活に寄り添った家づくり
臼井建築は、愛知県瀬戸市にて、「人をつなぐ 空間をつなぐ」をモットーに、家族の笑顔がどこにいても感じられる住まいを提供している企業です。
◇家族全員が暮らしやすい家づくり
伝統工法で熟練した大工と職人たちが手掛ける空間は、そこに暮らす家族の幸せを想い描いて作られます。家族が集まる賑やかなダイニングや、友人を招く楽しいリビング、そして効率的な家事動線が配慮されたキッチンが含まれます。
家族とのコミュニケーションを深めるためには、一緒に過ごす時間が不可欠です。家族が一緒に食事をとり、時には遊び、時には学び、時間を共有できるスペースは家族で暮らす家には欠かすことができません。
また、良好な人間関係を維持するためにはプライバシーを尊重し、個々に引きこもれるパーソナルスペースが必要です。家族との一緒の時間を楽しみながらも、必要な個人の空間を保持できるバランスの取れた環境を作り、家族全員が暮らしやすい家づくりを提供してくれます。
◇ストレスのない暮らしを実現
外観とデザインに加え、快適な室内環境、家事がスムーズに行える動線、そして使い勝手の良い設備や収納にもこだわり、ストレスフリーな生活空間を創り出します。
さらに、間取りを設計する際はライフスタイルに合った間取りを考慮して、日々のストレスを軽減し、家族仲を良好に保てるような空間を作り上げています。ストレスなく暮らすためには、十分な収納スペースと使いやすさを兼ね備えたオリジナル家具も定評があります。
築100年以上の家を明るく広々とした住まいにリノベーション
画像出典:臼井建築
施主様の一番の要望だった「広いリビングダイニング」は、明るく広々とした空間へと変身します。
◇現代風に仕上げられたリビングダイニング
元々勝手口で分かれていたリビングとダイニングキッチンは、壁を取り払い広々とした空間に変身しました。石張りの壁とブロックでできた間仕切りの解体は大変な作業でしたが、それを取り除き、開口部の補強することで、陽の光がたっぷりと入る、気持ちの良い大空間が完成します。
リビングダイニングに仕切りがない住まいは家族間のコミュニケーションが取りやすく、空間をフレキシブルに使えるのがメリットです。家具やカーテンで必要に応じて仕切れて、壁やドアが少ないぶん、施工費も抑えられます。
オープンキッチンは、料理をしながら家族の気配を感じられ、特に小さな子どもがいる場合は、見守りやすいため人気があります。
さらに、洋室に隣接された昔の物置小屋を現代的なクローゼットに変身した大型クローゼットは、収納力が抜群で、その縦長の形状のおかげで、日常使いの物から思い出の品まで、幅広いアイテムをたっぷりと収納が可能になりました。
◇暖かく明るい廊下に
離れへと続く長さ13間の長い渡り廊下は、元々の床の上に断熱工事を施し、その上から床を重ね張りして新たに構築されました。
また、壁と窓も新しく作り変えられ、古いサッシは新しいものに交換され、壁には左官が下地プラスター処理を施し、その上に漆喰の鏝仕上げをしています。この施工により、壁は美しく仕上がり、高い断熱性と共に素朴な美しさを兼ね備えています。
さらに、レトロな間接照明が加わることで、渡り廊下全体が温かみのあるとても良い雰囲気を醸し出しており、離れへの道のりを格別なものにしています。このように、現代的な技術と古典的なデザインが融合された空間は、ただの通路であるだけでなく、家の美観を高める重要な要素となっています。
洋室前の縁側は、昔ながらの木製建具の掃き出し窓が特徴で、その魅力的なデザインが印象的です。しかし、建具の隙間から侵入する雨風によって、床の無垢板が徐々に腐食していました。この問題を解決するために、新しい壁とサッシを設置してすきま風を完全にブロックし、かつての冷たく暗かった縁側は、暖かく明るい空間へと大変身を遂げています。
さらに、お部屋側にはオシャレな小窓を設けて明かり取りを改善し、室内も明るく快適なものになっています。こうして、古い縁側の魅力はそのままに、現代の住まいの快適さをも取り入れた理想的な空間が完成しました。
近年、古民家リノベーションが注目されています。愛知県の築100年以上の家が、古い構造を修復し、現代的な快適性を加えました。施工では、耐震性や断熱性の強化が行われ、リビングダイニングは広く明るい空間に改装されました。古い梁の魅力を活かしつつ、現代的な設備が導入されています。
また、高齢のお母様が移動しやすいように明るい廊下も設計され、家族全員が快適に過ごせる住まいが完成しました。家族のコミュニケーションと快適性を両立させた空間作りが実現されています。